教室に思いを馳せて

元中学校英語教師のブログです。

夫が英語ができないのは,中学校の先生のせい?

私の夫は年に数回、海外出張で家を留守にします。

 

国内にいても、仕事で外国の方と会うこともあるそうです。

 

先日もアメリカから取引先の方が来日されて,今後のことについて話し合いをしたり観光地を案内したりしたようでした。

 

そんな夫は英語がほとんど話せません。

 

人と話をするのが好きな人なので恥ずかしがったりはせず、身振り手振りとカタコトの英語でコミュニケーションをとっています。

 

でも仕事の場面では,やはり専門的な内容になってくるため、通訳を通して相手の方と会話をしているそうです。

 

特に海外から帰ってきたときは,「やっぱり俺も英語が話せるようになりたい!」と英語を勉強しようとしますが、結局いつも三日坊主に終わります。

 

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彼曰く、「俺が英語ができないのは、中1の頃の英語の先生のせい。」だそうです。

 

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中学一年生の最初のbe動詞でつまずき、分からないので先生に質問したら「なんでこんなのも分かんないの?」と言われたそうなのです。

 

この一言でいっきに先生が嫌いになり、ついでに英語も嫌いになり、勉強をしなくなってしまったのだと彼は言います。

 

2年生ではその先生とは違う方が授業を担当することになり、「あの先生の教え方は分かりやすかった。」とのこと。

 

でも一年間の基礎ができていなかったので、2年生になって英語を勉強する気になってもあまり思ったほど成績も伸びず。

 

自分が英語が話せないのは,いまだに「あの先生のせい」だと信じていて、事あるごとに私にこの話をします。

 

私が現役だった頃もその話を聞いていましたが,「先生のせいにして勉強してこなかった自分が悪いのでは・・・」と思っていました。

 

でも,およそ30年たっても忘れずに恨み節を口にするということは,よっぽど先生の一言がショックだったのです。

 

その先生も,まさか自分が言った何気ない一言(だったのだろうとは思います)が,こんなにも一人の生徒の心に残っているなんて思ってもいないことでしょう。


夫は多分、英語でうまく自分の言いたいことを伝えられないとき、その先生のことを無意識に思い出しているのです。


もし,その先生が私だったら・・・。


そんな形で思い出されるなんて、嫌だ。


 

この話を夫がする時,いつも胸がズキンと痛むのです。

 

私の一言で傷ついた生徒が何人いるのだろう。

 

悔しい思いをした生徒が何人いるのだろう。

 

私は本当に未熟な教師でした。

 

取り返しのつかないことをしてしまったのだと,退職した今,改めて思うのです。