教室に思いを馳せて

元中学校英語教師のブログです。

「めざせ残食ゼロ」で楽しめなかった給食の時間

私が給食の時間を楽しむことができたのは,自分が小学生の時くらいだったように思います。

 

中学生の時は,給食の班に仲の良い友達がいないと黙々と食べなければならないし,

本当はおかわりがしたかったのに恥ずかしくてできなかったからです。

 

 

教員になってからも,給食の時間は本当に嫌な時間でした。

 

学級担任をしている時は,生徒たちに給食をたくさん食べさせようと必死だったから。

 

というか,「残食」をいかに減らすかが大事でした。

 

私が勤めていた学校では,保健委員が定期的に行う「残食調査」なるものが存在しました。

 

給食の時間が終わると,保健委員は給食室でどのくらい給食が残っているか,食缶の重さを量って調べるのです。

 

それが1~2週間行われ,最終的に残食が少なかったクラスのランキングとその量がどれ程のものだったのかが出されます。

 

ランキングは,職員朝会で保健の先生から発表されました。

 

ランキングが上位(つまり残食が少ない)クラスは,「さすが,あの先生のクラスは違うね~。」という声が聞こえてきます。

 

下位のクラスだとその残食の量に驚かれ,「これはちょっと・・・。」というような空気が感じられました。

 

 

このランキングの下位にならないように,私はいつも必死だったのです。

 

給食当番が配膳し終わったあと,食缶にまだご飯やスープなどが残っていたら私が生徒の食器に注いでまわりました。

 

よく食べる男子生徒は喜んで食器を差し出しますが,食べない生徒は手を食器にかぶせて防御します。

 

「先生,それは強制ですか?」と聞いてくる生徒もいました。

 

給食当番の準備に時間がかからないよう急かしたり,残食がないように食べさせようとしたり。

 

「感謝の気持ちを持ちなさい。」とか,「世界にはこんなに食べ物に困っている子供たちがいる。」とかいう道徳の授業もしていました。

 

私がピリピリしてしているので,生徒たちにとっても給食時間は本当につまらなかったと思います。

 

 

そうやって食缶を空にしても,「ごちそうさまでした。」のあとに食べ残す生徒がいるので,結局は同じことでした。

 

***

 

f:id:takeanote:20181128201755j:plain

***

 

今でも「残食調査」というものはあるのだと思います。

 

育ちざかりの子どもがしっかりと栄養をとることはもちろん大事なことですし,好き嫌いで簡単に食べ物を残すのもいけません。

 

でも,本当に食の細い子はいるのです。

 

量が少なくても,その子にとっては適量なのです。

 

 

最近は尾木ママなどの影響もあって,給食の完食指導についても少し考えが変わってきているのかな。現場ではどうなんだろう。

 

 

「完食キャンペーンは大問題。」

 

現役時代に尾木ママの発言を聞いていたら,私も生徒ももっと楽しく給食時間を過ごすことができていたかもしれません。