教室に思いを馳せて

元中学校英語教師のブログです。

ALTに授業以外でも活躍してもらう・その2

はらぺこあおむし」という絵本をご存知でしょうか?

 

この絵本は、エリック・カールの代表作です。

 

読んだことはなくても、絵は見たことがあるという方も多いと思います。

 

この本には指を通せるようにページに小さな穴が開いていたり、豊かな色彩やおいしそうな食べ物が魅力的です。

 

私の娘も大好きな絵本で、よく寝る前に読んであげています。

 

この「はらぺこあおむし」は、日本語と英語を併記したバイリンガルバージョンも出版されています。

 

この絵本は、今でこそ娘への読み聞かせの本になっていますが、元々は授業か何かに使えないかと思って購入したものです。

 

私はこの絵本を、朝読書の時間を使ってALTの先生に英語で読み聞かせをしてもらっていました。

 

当時のALTは、イギリス人の女性の先生でした。

 

朝読書の時間に読み聞かせをしてほしいと伝えると、「懐かしい!私も子どもの頃によく読んだわ!読む練習をしたいから、この本持ち帰ってもいい?」と快諾してくれました。

 

読み聞かせ当日、絵本の内容を知らない生徒もいるので、まず私が本を見せながら日本語で読みました。

 

小規模校ですから、中1から中3まで全員集めて(と言っても10名もいないけど)の読み聞かせです。

 

子ども用の絵本でも、みんな真剣に耳を傾けていました。

 

次に、ALTに英語で読み聞かせをしてもらいます。

 

母親が子どもに読み聞かせをするような、優しい読み方でした。

 

日本語版では、あおむしが曜日ごとに様々な果物を食べる場面で、

 

まだ おなかはぺっこぺこ。」

 

やっぱり おなかはぺっこぺこ。」

 

それでも おなかはぺっこぺこ。」

 

まだまだおなかはぺっこぺこ。」

となりますが、

 

英語版では、

But he was still hungry .’

という文が5回(Monday からFriday まで)繰り返されます。

 

そこで彼女は、

’On Friday, he ate through five oranges .’

と読んだところで、顔を上げて

 

‘Guess the next sentence.’

と生徒に尋ねました。

 

すると、1人の中3の男子生徒が

‘He was still hungry.’

と答えたのです。

 

彼は英語が得意な方ではなかったと思いますが、ちゃんと読み聞かせを聞いていたのです。

 

ALTの先生はニッコリほほ笑んで、

‘Good! Yes, he was still hungry.’

と続けました。

 

最後に1人ずつ読み聞かせの感想を書いてもらいました。

 

中1の女の子は「何度も子どもの頃に読んでもらった本だけど、初めて英語で読み聞かせをしてもらって、全く違う本に思えて驚きました。」と感想を書いていました。

 

いつもは生徒が思い思いの本を読む朝読書の時間ですが、ALTの先生の読み聞かせで、なんだかみんながホッコリした時間になりました。