教室に思いを馳せて

元中学校英語教師のブログです。

受験生に送る言葉 〜ど力のつぼ〜

明日からはもう12月です。

受験生の母親でもある妹が,来週は三者相談があると言っていました。

親も大変ですが,担任も大変。

3年生の担任をしていたとき,このくらいの時期からいつも胃がキリキリしていました。

精神的なものから,よくお腹も壊していました。

これからが担任の先生も生徒も保護者も,正念場だと思います。

 

さて,昔の資料を整理していたら,10年以上前に参加した研修の資料が出てきました。

大学の公開講座に参加したときの資料で,「やる気の心理学」という内容の講座でした。

 

その資料の中に,私はたくさんのメモ書きをしていました。

眠気を紛らすために,私はいつも資料にメモ(話に関係のないイラストも。)をするのですが,その中にこんなことを書いていました。

 

うまくいかなかった理由を能力のせいにしない。努力不足(→本人の意思次第でコントロールすることができる。)だと思わせる。

 

なるほど・・・

 

「努力」という言葉は,日本人が好きな言葉だそうです。

私も好きですし,生徒たちにもよく語っていたと思います。

そして3年生のこの時期に,私が必ず道徳の授業で使っていた資料が「ど力(どりょく)のつぼ」という小学生の作文です。

 

15年前にTOSSランド(多分)でこの作文を見つけて以来,何度も道徳の授業で使わせてもらいました。

「今でも載っているのかな?」と思って検索したら,すぐに出てきました。

 

小学1年生(2年生?)の作文ですが,もうこの作文を書いた子は成人していると思われます。

自分が書いた作文がたくさんの学校で読まれているなんて,ご本人はどう思っていらっしゃるのだろう・・・。(実名も出ているし・・・。)

 

でも,この作文に救われる生徒は多いことでしょう。

そのくらい素晴らしい内容です。

 

「人がなにかをはじめようとか,いままでできなかったことをやろうと思ったとき,かみさまから『ど力のつぼ』をもらいます。

そのつぼには,いろいろな大きさがあって,人によって,ときに大きいのやら,小さいのやらいろいろあります。

そしてそのつぼは,その人には見えないのです。

でも,その人がつぼの中に,いっしょうけんめい『ど力』を入れていくと,それがすこしずつたまって,いつか『ど力』があふれるとき,つぼの大きさがわかる,というのです。

だからやすまずにつぼの中に『ど力』を入れていけば,いつか,かならずできるときがくるのです。」

 

こんなお話しを子どもにしてくれるお母さんって,なんて素敵なのでしょう。

原文はもう少し長いのですが,この「ど力のつぼ」のお話を何度もお母さんにしてもらって,この子は一輪車や鉄棒,跳び箱などを頑張るのです。

 

この作文を読んだ直後から,生徒が目の色を変えて勉強をする・・・というわけではありません。(それよりも「こ,これが小学1年生の作文か・・・!?」と驚く。)

でも,暗くて長いトンネルの中に少し光が見えるような,わずかでも心の励ましになると信じて このお話を3年生に読んで聞かせていました。

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ちなみに,公開講座の資料のメモ書きに気になるものがもう一つ。

 

教師が期待している子と期待していない子の授業中の差。

期待している子には質問の答えに待つけど,期待していない子には待たない。

無意識にうなずきの回数も違ったりする。

どの子にも期待している子,と同じように意識して関わらなければいけない。

 

現役の私は,同じように生徒と関わることが,できていただろうか。。。